皮膚イボ、タコ、ウオノメ
タコとウオノメはけずりましょう
足の裏で体重がかかる部分や靴でこすれる部分の皮膚が分厚くなった状態が「タコ」、その中に芯のような固い塊ができた状態が「ウオノメ」ですね。皮膚科には独特の正式名称があり、一般にいう「タコ」は胼胝(べんち)、「ウオノメ」は鶏眼(けいがん)と呼ばれます。名称はともかくとして「タコ」も「ウオノメ」も基本的には専用の器具でけずります。でもひと月もたつとまた分厚くなってきます。繰り返し削り処置を行うとともに、保湿剤や角質柔軟剤の外用で予防を図ります。足に合った靴を探すことも大切です。
イボはけずるだけでは治りません
イボは一見、ウオノメと似ていますが治療法が異なります。ウオノメやタコは表皮が角質化して分厚くなった状態であるのに対して、イボはウイルスが皮膚の表面に感染して起きた症状です。パピローマウイルスとよばれる種類のウイルスが、手足の細かい傷から皮膚の内部に侵入して増殖した状態なのです。イボは数ミリ程度の固い芯ができている状態から、数センチ程度にごつごつと盛り上がった状態のものまでさまざまな形があります。また足の裏だけではなく、手にもできます。表面に点状の黒褐色の小さなかさぶたが付着しているか、削ってみて点々と血が出てくる場合は、イボであると考えられます。
液体窒素でイボをやっつけよう
イボは液体窒素でウイルスに感染した細胞を焼き殺すことで治療します。角質が分厚い場合は表面を削ってから凍結を行います。かなり強めに凍結を行いますので、ある程度の痛みを伴います。翌日、翌々日まで痛みが残る場合もあります。また血豆ができる場合もあります。イボの状態によってどの程度の強さで凍結を行うのか、ご説明いたしますので、その後の患者さんの予定を考慮に入れながら相談して治療を進めてゆきます。1回の治療で治ることはほとんどなく、1-2週ごとに同様の処置を繰り返します。症状が改善するのに数か月かかる場合もあります。
首やわきの下のやわらかい皮膚のできもの
首やわきの下に、数ミリ程度の柔らかい盛り上がりができることがあります。あるいは細い茎状の先に1センチ弱の球形の柔らかいかたまりができることもあります。これは軟性線維腫と呼ばれる皮膚の良性腫瘍です。できやすい人は多発してくる場合もあります。当院では液体窒素を使用した凍結療法を行いますが、色素沈着が残る場合もあります。大きなもの(1センチ以上)の場合は電気メスで切除、あるいは根元の部分を糸で縛る結紮療法があります。必要に応じて専門医療機関に紹介します。
顔面や頭部の硬いイボ
頭皮や、側頭部、額、まぶたに、数ミリから1センチ程度の大きさで、こげ茶色のこりこりした硬いできものは脂漏性角化症の可能性があります。表面がざらざらして、ときには小さな角のようにとがって盛り上がった状態になることもあります。皮膚の角質の異常によるもので、液体窒素で治療します。数回、凍結処置を繰り返すと表面の角質がぽろぽろととれてきて、次第に小さくなってきます。でもなかば体質的なものなので、しばらくすると再発します。
イボの内部にえぐれたような部分(潰瘍)があったり、まわりがぎざぎざしている、あるいは色むらがある場合には皮膚がんの可能性を考える場合もあります。肉眼で区別が難しい場合もあり、紹介して鑑別を依頼します。
- 診療科目
- 内科・皮膚科・アレルギー科
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- 東京都渋谷区代々木
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