腹部、腰部腰が痛い
ぎっくり腰
通常、腰が痛い場合は、腰骨やその周辺の筋肉の痛みの場合が多いです。腰をかがめて重いものを持ち上げた時や足を踏み外してしまった時に、急に鋭い腰の痛みが生じて動けなくなってしまうのは、ぎっくり腰ですね。隣り合った腰椎の骨が組み合わさっている椎間関節という部分が損傷してしまった状態です。腰に負担がかかる姿勢で長時間作業をしていた時などに起こる腰痛は、筋・筋膜性腰痛症です。腰骨の周囲の筋肉が張り詰めた状態で固くなってしまい、筋肉内の血流も悪くなって、筋肉や筋肉を包む筋膜に炎症が起こり痛みを生じます。あまりにも痛みが強い場合は整形外科での治療が必要です。
ばい菌が腎臓まで上がってきた
数十分から数時間単位で片側の腰の背中部分に痛みが出現し、次第に悪化する場合には腎盂腎炎を考えます。腎盂とは腰の両側にある腎臓の内側の部分で、ここから尿管を通って尿が膀胱に流れてゆく部分です。細菌が尿道から膀胱、そして尿管を通って腎盂まで達して増殖した状態が腎盂腎炎です。腰の右側、あるいは左側をこぶしで軽くたたくと、炎症を起こしている側の方にひびく痛みがあります。尿検査で白血球が増えていることを確認します。細菌感染が腎盂から全身の血管を通って広がると、急に高熱が出てきます。早急に内服あるいは点滴投与による抗生物質治療が必要な状態です。
石がつまっている!
片側の腰背部の痛みが急に出現し、トイレに行ったら尿が赤茶色だったという場合は、尿路結石の可能性があります。腰骨や筋肉の痛みと違い、じっと安静にしていても痛みます。尿路とは腎臓から尿管を通って膀胱、さらに尿道に至る経路のことですが、腎臓でできた石がこの経路のどこかで詰まってしまった状態です。腎臓で血液中の老廃物をろ過してゆくうちにカルシウムとともに石のような結晶ができてしまうのです。1センチ程度の大きな石になってしまうと腎臓の中で固まってしまって動くことはないので痛みはありません。でも数ミリ程度の石の場合は腎臓から尿管に流れ出てきます。尿管の途中に狭い部分があり、そこで石がつかえてしまうとその上流にどんどん尿がたまってしまい、腎臓が腫れて腰痛が生じるのです。腰の右側、あるいは左側をこぶしで軽くたたくと響く痛みがある点は腎盂腎炎の場合と同じですが、尿検査では白血球はなく赤血球のみがみられます。
精密検査が必要な腰痛
腰痛が数週にわたって続く場合、あるいは次第に悪化してゆく場合にはさらに重い病気の可能性を考えて検査をする必要があります。とくにすい臓がんや大腸がん、腎がんなどの内臓悪性疾患の可能性を除外することが優先されます。総合病院での精密検査が必要です。また腰に負担がかかる動作をしていないにもかかわらず、突然、腰の激痛が生じた場合、腹部大動脈破裂(血管にできたこぶが破裂すること)や解離(血管が裂けること)を考える必要があります。
- 診療科目
- 内科・皮膚科・アレルギー科
- 住所
- 東京都渋谷区代々木
1-38-1 タムラビル2階 - 最寄駅
- 代々木駅徒歩1分
- 電話番号
- 03-3377-1011
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日・祝 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
10:30 ー 14:00 | △ | ||||||
15:30 ー 18:30 | △ |