アレルギー薬剤アレルギー
薬が合わないのは特異体質かも
どんな薬でも体に合わないことがあります。痛み止めを飲んだ時に胃が荒れる、抗生物質を飲んだら気分が悪くなったという症状はよくある副作用です。その時の体調次第では誰しも同じような副作用が生じる可能性があります。ところが薬を飲んだ時のアレルギー反応は体質的なもので、一部の人だけに症状が生じます。そして一度、ある薬でアレルギー症状が出れば、その人は同じ薬を飲めばほぼ常に同様の症状が起こります。薬剤アレルギーではとくに皮膚の症状が出やすく、これを薬疹といいます。
薬のアレルギーにはいろんな皮膚症状がある
薬疹の出かたは薬によって、あるいはその人によって異なります。皮膚の広い範囲が赤くなる、赤いぶつぶつがたくさんでてくる、日光にあたると赤く腫れてくる、じんましんのように赤い盛り上がった部分が出たり消えたりする、など様々な症状があります。なかには同じ薬を飲むたびに、いつも同じ部位に赤い斑点ができる固定薬疹という状態があります。とくに唇周囲や陰部など粘膜と皮膚の境目によく症状が出現します。生理痛のたびに唇の周りの一部が赤く腫れるといった症状の場合、実はそのつど内服していた鎮痛剤による薬疹である可能性もあります。
危険な薬疹
やけどのように全身の皮膚が赤くなり、こするだけで皮膚がズルズルとむけてしまうような薬疹は重症です。皮膚だけでなく眼、口唇、陰部などの粘膜がただれたり、出血する場合も重症です。速やかに入院して治療をする必要があります。その他に特殊な薬疹として薬剤性過敏症症候群があります。これはミノマイシンなどの特定の薬剤を内服して2 ~ 6 週間たってから、発熱とかゆみのある赤い発疹で発症します。潜伏感染していたウイルスの再活性化が原因となっているため、いったん発症すると原因薬を中止しても症状が悪化します。
薬を飲んだら発疹が出たとしても、薬疹ではないかもしれない
風邪や胃腸炎などのウイルス感染で、皮膚にも症状が出てくる場合があります。たまたま風邪や胃腸炎に対する薬を飲みはじめたので、タイミング的に薬の副作用だと思われてしまいます。薬に対するアレルギー反応の場合、体の免疫系が反応するまでに時間がかかります。初めて使った薬では、投与開始から薬疹が出現するまで1~2週間かかることが普通です。ですから初めての薬を飲んだら翌日から赤いぶつぶつが出てきたという場合は、薬疹の可能性は低いのです。一方、以前にも使用したことのある薬剤ならば、すでにその薬に対するアレルギー反応が成立しているために、薬を飲み始めて1日~2日以内に薬疹が出ることもあります。薬に対するアレルギー反応は一生続きます。つまり一度、ある薬で薬疹を起こしたら、その薬はもう一生内服できません。今後のためにも、どの薬で薬疹が出たかだけではなく、どの薬は大丈夫だったかを記録しておいてください。
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- 内科・皮膚科・アレルギー科
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