腹部、腰部便秘
便秘は回数だけの問題ではない
便の状態はあまり人には話さないものなので、1週間に1回出るのが普通だと思っている人もいるようです。では一体どれだけ便が出にくければ便秘というのでしょうか。内科学会の定義では「3日以上排便がない状態、または毎日排便があっても残便感がある状態」、日本消化器学会の定義では「排便が数日に1回程度に減少し、排便間隔が不規則で、便の水分含有量が低下して固い便になっている状態」とされています。つまり便秘とは回数だけの問題ではなく、便の性状も加味されているのです。
便秘の原因
便秘の原因は、多くの場合、腸の動きの問題です。大腸そのものには目で見てわかるような異常がない場合がかなりの割合を占めます。このような場合は大腸の動きが悪い、普通の便秘ですね。ところが発熱、関節痛、血便、6か月以内に3㎏以上の体重減少がある場合、さらに50歳以上での発症の場合には、便秘の原因をよく調べる必要があります。下のような場合が便秘の原因になります。
大腸そのものに病気がある場合 | 大腸癌、腸閉塞、巨大結腸症 |
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ほかの内科的病気がある場合 | 収糖尿病、甲状腺機能低下症、高カルシウム血症 |
内服薬の影響 | 抗うつ薬、気管支拡張薬、咳止め(リン酸コデイン)、制酸薬、鉄剤 |
便秘の治療薬
便秘の原因となる病気がない場合には、食物線維と水分の十分な摂取、毎日の運動を行うとともに薬を使って便秘症状の改善を図ります。便秘薬には下記のように様々な作用をするものがあります。
膨張性下剤 | コロネル(ポリフル) |
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ほ浸透圧下剤 | 酸化マグネシウム、ラクツロース |
分泌性下剤 | 抗アミティーザ |
刺激性下剤 | プルゼニド、アローゼン、ラキソベロン |
消化管運動機能改善薬 | ガスモチン |
症状に応じて以上の薬を使い分けたり、組み合わせます。体質や希望に応じて漢方薬を使用することもあります。とくに月経に伴って起こる便秘で、ひどい生理痛がある場合などには漢方薬が効果的な場合もあります。
腹痛と腹部膨満を伴った便秘
腹痛と腹部膨満を伴った便秘で、とくにストレスで悪化する場合は、便秘型の過敏性腸症候群の可能性があります。診断基準は下痢型の過敏性腸症候群と同様に
となっていますが、軟便または水様便が25%以下であり、硬便または兎糞状便が25%以上の場合を便秘型とよびます。腸の動きの過敏性や腸内の水分バランスを改善する薬を使用して治療します。
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- 内科・皮膚科・アレルギー科
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