胸部、背部インフルエンザ
インフルエンザとは
インフルエンザは普通の風邪と同様にウイルス感染ですが、症状が強いのが特徴です。また感染力が強いために通常の風邪とは別の対応が必要です。症状としては発熱、悪寒、倦怠感、節々が痛いなどといった全身症状が強く出ます。あるいは微熱程度であっても節々が痛くて倦怠感が強い、寒気がするといった場合にも、流行期にはインフルエンザの可能性を強く考えます。また日本で流行期ではなくても、海外旅行から帰国して症状が出現した場合はインフルエンザの可能性はあります。南半球のオーストラリアでは7、8月ごろに流行しますし、東南アジアでは1年中インフルエンザ患者さんがいます。
迅速検査
インフルエンザかどうかは迅速検査をおこなうことで、5分程度で判定できます(当院採用の迅速検査の場合)。早い場合には10秒以内で陽性反応が出ます。これはインフルエンザウイルスの量が非常に多いことを意味しています。ところが症状が出現してすぐに検査をしても、ウイルスがまだ十分増えておらず、検査が陰性に出てしまうことがあります。症状が出てから12時間以内ですと、本当はインフルエンザにかかっていても検査結果は陰性と判定されてしまう場合が多くなります。症状が出た当日の検査は陰性だったのに、翌日に再検査を行うと陽性反応が出ることもあります。
インフルエンザの治療・予防
通常の風邪と違って、インフルエンザの場合にはウイルスに対する薬があります。カプセルのタミフルと、口から吸入するタイプのリレンザ、イナビルがあります。症状が起きてから48時間以内に使用すると、症状の持続期間を1日短縮できるとの報告があります。もちろん個人差もあり、48時間以上経過していても薬を使用する場合もあります。薬を使用してもすぐに症状が良くなるわけではないことをご理解ください。
もうひとつ、普通の風邪と違ってインフルエンザに対しては予防のワクチンがあります。日本では10月からワクチン接種が始まります。こちらは保険診療ではなく、自費診療となっています。インフルエンザが流行する1か月前、つまり10,11月には予防接種を受けることをお勧めします。予防接種を受けたからと言って必ずしもインフルエンザにかからないとは限りません。予防接種を受けない場合に比べて、6割程度は発症しないですむと報告されています。仕事の関係や家庭の事情(妊婦さんや乳幼児がいるご家庭の場合など)で希望される場合には、1か月の間をおいて2回接種もお受けいたしています。予防接種は上腕の後面に皮下注射で行います。細い針を使用しますし、皮膚のすぐ下にうつ注射なので痛みは軽度です。10秒もかかりません。
通常、インフルエンザウイルスは症状が出現してから5日間経過し、さらに解熱してから2日以上たっていれば、ほかの人にうつすことはないといわれています。学校保健法に決まりでは、この条件を満たしていれば登校してもよいことになっています。社会人については法的な決まりごとはありません。あくまでも勤務先の判断となります。ただし感染力が強いことは十分に認識したうえで、マスクをして、うがい、手洗いをするといった配慮が必要なことは言うまでもありません。
またこの5日間というのはウイルスがいなくなるまでの期間の目安であって、症状がすべて改善するとは限りません。インフルエンザにかかった後も症状が長引くことがあります。インフルエンザウイルスはのどや気管の粘膜を傷つけてしまうので、せきや痰、あるいは倦怠感が長引くのです。弱った粘膜に細菌感染が起こり、気管支炎や肺炎を併発することもあります。症状が長引いている場合には、是非、再度受診してください。
- 診療科目
- 内科・皮膚科・アレルギー科
- 住所
- 東京都渋谷区代々木
1-38-1 タムラビル2階 - 最寄駅
- 代々木駅徒歩1分
- 電話番号
- 03-3377-1011
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日・祝 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
10:30 ー 14:00 | △ | ||||||
15:30 ー 18:30 | △ |